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手付金が売買代金の一部ではないって本当? 〜前編〜

投稿日:2017年09月08日

今日は不動産売買契約を取り交わす際に必ず必要になる「手付金」について書いてみたいと思います。

当然と言えば当然なのですが、不動産を購入する行為自体、人生で何度もあるわけではありません。

今まで様々なエリアで、数多くのお客様と不動産売買契約をさせていただきましたが、購入する物件を決めた後、具体的な手続きのお話になった際に、やはりほとんどの方が少し戸惑われてしまうのが、この「手付金」という存在です。

誤解されている方も多いと思いますが、この「手付金」、実は売買代金の一部ではありません。

本来、手付金は契約締結時に売り主にいったん預けて、売買代金全額を支払う際に、売り主から返還してもらうという位置づけのものです。

しかし、そのような手続きは複雑になるため、実際の取引では手付金を売買代金の一部に充当したうえで、残りの売買代金を決済時に支払うことになります。

売買契約書に「この手付金は、残代金支払いの際に売買代金の一部に充当します」などと記載してあるのはそのためです。

また初めて不動産を購入される方がよく「???」になってしまうのが、手付金の額についてです。

手付金の上限は、売主が宅建業者(不動産屋さん)の場合、売買金額の10%(かつ1,000万円以下)までが通常に受け取ることのできる手付金の額です(保全措置を講じた場合は20%まで)。

例えば、4500万円の新築建売物件(完成済み)があった場合、不動産屋さんが受け取れる手付金の上限額は450万円になります。

ではここで質問です!

手付金の上限が450万円なので、「じゃあ手付金は、上限内の1万円でいいですか?」と不動産屋さんに質問したら、どんな答えが返ってくるでしょうか?

答えは・・・、十中八九、「それは困ります、お客さん!」といった回答になると思います(笑)。

なぜならば、一般的な「解約手付け」の場合、「買い主は、売り主が履行に着手するまでは、売り主に対し支払い済みの手付金を放棄(手付け流し)して売買契約を解除でき、売り主は買い主が履行に着手するまでは、買い主に対し手付金を買い主に返還するとともに、手付金相当額の金銭を買い主に支払う(手付け倍返し)ことで売買契約を解除できる」といった取り決めがなされているからです。

要するに、契約後に不動産屋さんが履行に着手するまでは、「1万円位のお金ならもういらないから、解約します」という、不動産営業マンからしたら血の気が引くようなセリフ(?)を言われても、法的に反論できないわけです。

不動産屋さんとしても契約後に、そのお客様に対して、気持ちよく、スピーディーにお引渡しができるよう、お客様には見えない所で着々と様々な動きをしています。

また、「その物件が欲しい!」という別のお客様が現れたとしても、「契約済みですので・・・」とお断りを入れているわけですから、簡単に解約されてしまうと、その物件を再度、チラシやホームページに掲載し、オープンハウスを開催し直すなど、販売を再開しないといけなくなる為、不動産屋さんとしてもとても困ってしまいます。

建売事業を行っている不動産屋さんなどは、銀行から事業資金として借入をしているケースが大半ですので、その間の金利分のマイナスも発生してしまいますよね。

なので「それは困ります、お客さん!」となるわけです(笑)。

ところが・・・。

あるタイミングを過ぎると、少し事情が変わってきます。

それが先程サラッと出て来た「履行に着手する」というタイミングです。

契約条項の読み合わせをしていても、言い回しが難解な為か、多くの方がこの部分に関しての質問をしてきませんが、この部分はとても重要なことですので、ぜひ営業マンに質問されたほうがいいです。

この部分をキチンと説明できない不動産営業マンは、新人さんか、もしくは明らかに勉強不足な担当者ですね(笑)。

でも「履行に着手する」って一体どういう事???

続きは後編でご説明します!

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