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道路が実は「道路ではない」? 〜その2〜

投稿日:2017年09月08日

さて今回は前回に引き続き「道路」についてのお話です。

前回は位置指定道路のお話をしましたが、大体の内容は理解していただけましたでしょうか?

今回は覚えておいていただいたほうがいい、残りの2つの道路について、解説をしたいと思います。

まずは、6番の建築基準法第42条第2項(2項道路)。

この道路は本当に様々な場所で遭遇することが多いですね。

ヒントは、「昔からある住宅街の中の道路」です。

あまりヒントになっていないかもしれませんが(笑)、そもそも建築基準法42条には、「道路とは幅員4m以上のものをいう」という明確な定義付けがされており(厳密に言うと6m以上必要な場合もあります)、建築基準法の解釈で言うと、幅員(道路の幅のことです)4m未満の道路(例えば車が通れない2mとか3mの道路)は道路ではありませんよということになっています。

例えば、自分の土地の前の道路が、幅員4m未満の為、道路ではないという判断がされてしまいますと、いくら見た目がアスファルト敷の道路でも、道路と接道していない土地とみなされ、原則、家などの建築物を建てることが出来なくなってしまいます。

これはとても困ってしまう大問題ですね。

しかし、「昔からある住宅街の中の道路」は、自動車がまだまだ一般的な存在ではなかった昔の基準により、1間半(約2.7m)あるいは2間(約3.6m)の幅員で整備されたものも数多く存在しています。

また、これらの幅員より狭い道路も数多くあります。

これらの狭い道を、幅員4m未満だからという理由で、一律に「道路ではない」という判断をすれば、老朽化した家の建て替え工事や、新築工事などが一切出来なくなってしまい、国民の生活基盤に多大な影響を及ぼすことになりかねません。

そこで、幅員が4m未満の道路であっても建築基準法の施行日(昭和25年11月23日)または都市計画区域への編入日時点で既に建築物が立ち並んでいたものは、特定行政庁の指定に基づき、敷地のセットバックにより将来的に4mの幅員を確保することを前提に、建築基準法上の道路として認められています。

これが建築基準法第42条第2項(2項道路)です。

時代の経過と共に、1軒1軒、建替え工事が進み、少しづつセットバックがなされてゆき、ゆくゆくは全ての2項道路が消防車もスムーズに入ってこれるような幅員4m以上の道路になるであろうという考え方の法律なのですが、法律の施行から70年近く経過した現在でもセットバックの完了していない道路は日本中に数多く存在しており、また現在とは異なり、行政の指導が甘かった時期もあり、適切なセットバックがされていない土地や道路も多数ある為、全ての2項道路が、幅員4m以上になるのは、一体、いつのことやら?といった感もあります。

また、セットバックの方法ですが、基本的には道路の中心線から各々2mづつ後退したラインを道路境界線とみなし(向かい側が川や崖の場合は向かい側の道路境界線から4m)、道路部分になった部分はあくまで道路扱いになりますので、もちろん何も建築することは出来ませんし、そもそも、セットバック部分を、建蔽率や容積率を計算する際の「敷地面積」に含むことは出来ません。

また、セットバックした部分の維持管理ですが、前面道路が公道の場合には、自治体によって対応方法は異なりますが、寄附(無償譲渡)、無償使用承諾、自己管理の3つを定めている場合が多いです。

逆に、前面道路が私道の場合には、持ち分が共有の場合は共有者同士で、個人の場合は自己負担で維持管理をしていくことになります。

この「2項道路」、日本中に数多く存在している道路である為、特に問題がある道路ではないのですが、一律にパターンが決まっている訳ではなく、その土地や道路によってケースバイケースになる事も多いので、「2項道路」の土地を購入検討されている方は、疑問に思った事をそのまま担当者に色々と質問をしてみてはどうかと思います。

尚、「2項道路」の解説でだいぶボリュームが出てしまいましたので、今回を「その2」とし、急遽「3部作」とさせていただきます(笑)。

最後のもう1つの道路については、「その3」でお届けしたいと思います!

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